文書管理システムの課題を解決!クラウドストレージ×エンタープライズサーチで実現する次世代の文書管理

カテゴリ:エンタープライズサーチ

企業における情報資産の活用が重要になる中で、文書管理システムの見直しを進める企業が増えています。

契約書、提案書、マニュアル、議事録などの社内文書を適切に管理できれば、業務効率化やナレッジ共有、セキュリティ強化につながる一方で、従来型の文書管理システムには「必要な文書が見つからない」「複数システムに情報が分散している」「運用負荷やコストが大きい」といった課題も少なくありません。

本記事では、文書管理システムの基本と代表的な課題を整理したうえで、クラウドストレージとエンタープライズサーチを組み合わせた次世代の文書管理の考え方について解説します。

文書管理システムとは

文書管理システム(DMS:Document Management System)とは、企業が日々作成・保管する様々な電子文書を一元的に管理するためのシステムです。契約書、提案書、設計図、マニュアル、議事録など、企業活動に必要な文書を電子化し、効率的に保存・検索・共有できる環境を提供します。

従来、紙の文書はキャビネットやファイルボックスで管理されていましたが、文書量の増加や働き方の変化に伴い、電子化とシステムによる管理が主流となってきました。文書管理システムには、文書の保存・検索機能、バージョン管理、アクセス権限設定、承認ワークフロー、セキュリティ機能などが統合されており、業務効率化とコンプライアンス対応の両面で重要な役割を果たしています。

近年ではクラウド化の進展により、場所を選ばずアクセスできる文書管理システムやその環境が実現し、リモートワークやハイブリッドワークにも対応できるようになっています。

文書管理システムの課題

しかし、従来型の文書管理システムには、導入・運用において様々な課題が存在します。ここでは、多くの企業が直面している代表的な6つの課題について解説します。

・検索性の課題
・システム間連携不足
・アクセス権限の管理
・バージョン管理の煩雑さ
・セキュリティリスク
・コストと保守の負担

検索性の課題

文書管理システムで最も重要な機能は「必要な文書をすぐに見つけられること」ですが、多くの文書管理システムでは検索性に課題を抱えています。

ファイル名やフォルダ階層による検索では、文書が増えるほど目的の情報に辿り着くのが困難になります。また、検索機能があってもファイル名や文書名の検索のみで、文書の中身を対象とした検索(全文検索)ができないケースも多く見られます。

また、PDFや画像化された文書は全文検索の対象外となることもあり、せっかく電子化しても情報が埋もれてしまうなどの問題が発生します。

さらに、同じ内容を指す言葉でも、部署や担当者によって異なる表現を使うことがあり、表記ゆれによって検索漏れが起きることも課題です。「見積書」「見積もり」「エスティメート」など、同義語での検索に対応できないシステムでは、検索精度が著しく低下します。

システム間連携不足

多くの企業では、文書管理システム以外にも、ファイルサーバやクラウドストレージなどのデータストレージに加え、データベースやグループウェア、従業員向けのポータルサイト、営業支援システム(SFA/CRM)、会計システム、人事システムなど、複数のストレージや業務システムを利用しています。しかし、これらのストレージやシステムが独立して動作しており、横断的な情報検索ができないという課題を持っています。

例えば、顧客に関する情報を調べる際、文書管理システムで契約書を確認し、CRMで商談履歴を見て、ファイルサーバで過去の提案書や報告書を探す、といった複数システムを行き来する非効率な作業が発生します。情報が分散していることで、必要な情報の全体像を把握するのに時間がかかり、業務のスピードが落ちてしまいます。

また、ストレージやシステム間でデータ形式が異なるため、情報の統合や分析が困難になることも問題です。文書管理システムに保管された情報を他のシステムで活用しようとしても、データ連携の仕組みがなければ手動でのデータ移行が必要となり、作業負荷が増大します。

アクセス権限の管理

文書管理システムでは、機密情報や個人情報を適切に保護するため、ユーザーごと、部署ごとにアクセス権限を設定する必要があります。しかし、この権限管理が複雑で運用負荷が高いという課題があります。

組織の人事異動、部署の再編、プロジェクトメンバーの変更などが発生するたびに、誰がどの文書にアクセスできるかを見直し、権限設定を変更しなければなりません。特に大規模な組織では、数百人、数千人のユーザーと数万件の文書の組み合わせで権限を管理する必要があり、システム管理者の負担は非常に大きくなります。

また、権限設定が複雑すぎると、本来アクセスできるはずの文書にアクセスできなかったり、逆に見るべきでない文書が閲覧可能になってしまったりするリスクもあります。権限管理の不備は情報漏洩やコンプライアンス違反につながる可能性があるため、慎重な運用が求められます。

バージョン管理の煩雑さ

文書は作成後も、レビュー、修正、承認といったプロセスを経て何度も更新されます。文書管理システムの多くはバージョン管理機能を持っていますが、実際の運用では煩雑さが課題となっています。

自動でバージョンが保存されるシステムでは、わずかな修正でも新しいバージョンが作成され、バージョン数が膨大になってしまいます。一方、手動でバージョンを管理するシステムでは、ユーザーが適切にバージョンアップの操作をしないと履歴が残らず、「誰がいつ何を変更したか」が追跡できなくなります。

また、複数の担当者が同時に文書を編集する場合、排他制御(ロック機能)により他の人が編集できなくなったり、逆に排他制御がないと編集内容が上書きされて消えてしまったりする問題も発生します。「最終版」「最終版_修正」「最終版_本当の最終」といった混乱したファイル名が生まれるのも、バージョン管理の使いにくさが原因です。

セキュリティリスク

文書管理システムには企業の機密情報や個人情報が集約されるため、セキュリティ対策は極めて重要です。しかし、従来型のシステムには様々なセキュリティリスクが存在します。

オンプレミス型の文書管理システムでは、サーバーの物理的なセキュリティ対策、ネットワークのファイアウォール設定、定期的なセキュリティパッチの適用など、自社で管理すべき項目が多岐にわたります。専門知識を持った人材が不足している企業では、十分なセキュリティ対策を講じることが難しく、脆弱性が放置されるリスクがあります。

一方でクラウド型の文書管理システムだと、そもそも様々な機密情報が記載された文書を外部のシステムにアップロードすること自体、セキュリティリスク上「NG」だという企業も少なくありません。

また、文書のダウンロードや印刷を制限する機能が不十分な場合、権限のあるユーザーが意図的または過失で機密文書を外部に持ち出してしまう可能性があります。リモートワークの普及により、社外から文書にアクセスする機会が増えた現在、より高度なセキュリティ対策が求められています。

さらに、ランサムウェアなどのサイバー攻撃により、文書管理システムのデータが暗号化されたり削除されたりするリスクも増大しています。適切なバックアップ体制がなければ、重要な文書を失う事態にもなりかねません。

コストと保守の負担

文書管理システムの導入・運用には、想定以上のコストがかかることが課題となっています。

オンプレミス型のシステムでは、初期費用としてサーバー機器の購入、ソフトウェアライセンス、システム構築費用などが必要です。さらに、運用開始後も、サーバーの維持管理費用、電気代、システム管理者の人件費、定期的なバージョンアップ費用などのランニングコストが継続的に発生します。

文書量が増加すればストレージの拡張が必要となり、追加投資も避けられません。5年、10年と使い続けるうちに、ハードウェアの老朽化によるリプレースコストも発生します。
また、システムの保守・運用には専門知識が必要であり、社内にIT人材がいない場合は外部ベンダーに依頼することになりますが、その保守契約費用も決して安くはありません。

トラブルが発生した際の対応や、ユーザーからの問い合わせ対応など、見えないコストも含めると、総所有コスト(TCO)は当初の想定を大きく上回ることが少なくありません。
クラウド型の文書管理システムであっても、ユーザー数やストレージ容量に応じた月額費用が発生し、長期的に見るとコスト負担が大きくなるケースもあります。

クラウドストレージとエンタープライズサーチとワークフローシステムで構成する新しい社内文書管理の仕組み

従来型の文書管理システムが抱える課題を解決するため、私たちは新しいアプローチを提案します。それは、「クラウドストレージ」「エンタープライズサーチ(企業内検索システム)」「ワークフローシステム」という3つの専門特化したツールを組み合わせることで、より柔軟で高性能な文書管理環境を構築する方法です。

この仕組みでは、Microsoft SharePoint OnlineやBox、Googleドライブなどのクラウドストレージを文書の保管場所として活用します。既に多くの企業で導入されているこれらのサービスは、アクセス権限管理やバージョン管理の基本機能を標準で備えており、セキュリティ面でも高い水準を維持しています。

そこに、エンタープライズサーチを組み合わせることで、クラウドストレージ内の膨大な文書を高速かつ高精度で検索できるようになります。さらに、ワークフローシステムを連携させることで、文書の承認プロセスや業務フローを自動化し、業務効率を大幅に向上させることができます。

この組み合わせによる文書管理の仕組みは、従来型の一体型システムと比べて、多くのメリットをもたらします。

高速かつ高度な検索性能

エンタープライズサーチの最大の強みは、その圧倒的な検索性能です。従来の文書管理システムの簡易的な検索機能とは異なり、ファイルの中身までを対象にした全文検索や、AI技術を活用したセマンティック検索などにより、必要な情報を瞬時に見つけ出すことができます。

さらに、PDFや画像化された文書内のテキストもOCR技術で読み取り、活字の文字であれば検索対象とすることができます。AI-OCRと呼ばれる技術を使用すれば、手書きの文字も検索対象にすることも可能です。

同義語検索や表記ゆれへの対応を機能として搭載するエンタープライズサーチの場合、例えば「見積書」と検索すれば「見積もり」「エスティメート」「Quotation」といった関連文書も自動的に検索結果に含まれます。これにより、検索漏れを大幅に削減できます。

また、検索結果での並び替え機能により、最も関連性の高い文書の上位表示や、他の従業員がよく利用する文書の上位表示が可能なため、大量の検索結果から目的の文書やナレッジを探すことが可能です。

さらに、ファセット検索(絞り込み検索)により、ファイル更新日、ファイル種別、更新者、ファイルサイズなどの条件を組み合わせて、効率的に検索範囲を絞り込むことも可能です。これらの高度な検索機能により、情報へのアクセス時間が劇的に短縮され、業務のスピードアップにつながります。

他システムとも横断検索

エンタープライズサーチのもう一つの大きなメリットは、SharePoint OnlineやBox、Googleドライブといったクラウドストレージだけでなく、オンプレのファイルサーバーやデータベース、従業員向けのポータルサイトなど、企業内の様々なシステムを横断して検索できることです。これは従来型の文書管理システムでは実現が困難だった機能です。

これにより「この顧客に関する情報」を探す際に、契約書はファイルサーバーから、商談履歴はCRMから、過去の報告書はクラウドストレージから、と別々に検索する必要がなくなります。一度の検索で全システムから関連情報を取得できるため、業務効率が飛躍的に向上します。

また、システムごとに異なる検索インターフェースや検索方法を覚える必要もなくなり、ユーザーの学習コストも削減されます。新入社員や異動してきた社員でも、すぐに必要な情報にアクセスできる環境が整います。

さらに、横断検索により、これまで気づかなかった部署間の関連情報や、過去の類似プロジェクトの知見なども発見しやすくなり、組織の知識共有が促進されます。情報サイロの解消は、イノベーション創出にもつながる重要な要素です。

ファイルアクセス権も踏襲

セキュリティ面での懸念として、「横断検索で機密情報まで検索されてしまうのではないか」という疑問があるかもしれません。しかし、エンタープライズサーチは、各システムで設定されているファイルのアクセス権限を完全に踏襲します。

つまり、ユーザーが閲覧権限を持っていないファイルは、エンタープライズサーチの検索結果にも表示されません。また、生成AIの解答のもとになることもありません。検索する人のアカウント情報に基づいて、その人がアクセス可能な情報のみが検索対象となるため、機密情報の漏洩リスクを増やすことなく、横断検索のメリットを享受できます。

なお、システム管理者が新たに複雑なアクセス権限を設定する必要はありません。各クラウドストレージやシステムで既に設定されている権限管理をそのまま活用(ActiveDirectoryやEntra IDなどの権限を踏襲)できるため、設定/運用負荷が増えることもありません。

また、人事異動や組織変更があった場合も、元のシステム側でアクセス権限を変更すれば、自動的にエンタープライズサーチの検索範囲も更新されます。権限管理の一元化により、管理ミスによる情報漏洩リスクも低減できます。

さらに、監査ログ機能により、「誰がいつ何を検索したか」「どの文書にアクセスしたか」といった記録も残せるため、コンプライアンス対応やセキュリティインシデント発生時の調査にも役立ちます。

コストメリットも大きい

クラウドストレージ、エンタープライズサーチ、ワークフローシステムの組み合わせは、コスト面でも大きなメリットがあります。

まず、クラウドストレージは従量課金制のため、初期投資が不要で、必要な容量だけを利用できます。オンプレミス型のサーバーのように、将来の増加を見込んで過剰なストレージを購入する必要がなく、無駄なコストを削減できます。また、ハードウェアの保守や更新、電気代などのインフラコストも不要です。

エンタープライズサーチは多くの場合、検索対象の文書数に応じた料金体系となっており、導入の目的や規模に合わせた柔軟なプラン選択が可能です。

また、既に導入しているクラウドストレージやグループウェアをそのまま活用できるため、新たなシステムへのデータ移行コストや、ユーザーの学習コストも最小限に抑えられます。使い慣れたデータストレージや社内システムの操作感はそのままに、検索機能だけを強化できるのは大きな利点です。

さらに、システムの保守・運用はクラウドサービスのベンダー側が行うため、社内にシステム管理者を常駐させる必要がなく、人件費も削減できます。総所有コスト(TCO)で比較すると、従来型の文書管理システムと比べて、3年間で30〜50%程度のコスト削減が期待できるケースも少なくありません。

企業内検索システム「Neuron ES」とは

このような新しい文書管理の仕組みを実現するエンタープライズサーチとして、弊社の「Neuron ES」をご紹介します。

「Neuron ES」は、リリースから14年以上、多くの導入実績を誇る国産のエンタープライズサーチです。(製品サイトはこちら

オンプレのファイルサーバーやデータベース、従業員向けのポータルサイトに加え、SharePointやBox、Googleドライブ、さらにはDesknet’s NEOなどのグループウェアにも対応しており、それらをまとめて横断的に検索することが可能です。

また、完全オンプレ環境下への構築が可能なシステムなため、社内の様々な機密文書をクラウド等にアップロードすることなく利用ができます(セキュリティリスク低)。また「Neuron ES」が既存のデータストレージに対して、検索に必要な情報を自ら収集しにいく(クローリング処理)ため、利用ユーザー(従業員)の方は今まで通り、ファイルサーバーやクラウドストレージなど、既存のデータストレージを引き続き利用することが可能です。

さらに、高度な絞り込みや並び替え機能、プレビュー/サムネイル機能、生成AI機能なども充実しており、エンタープライズサーチに必要な機能・性能を備えています。
ご関心ございましたら、ぜひ弊社「Neuron ES」製品サイトをご確認くださいませ。

▼Neuron ES 製品サイト
https://www.brains-tech.co.jp/neuron/

まとめ

文書管理システムは企業の情報資産を効率的に管理するための重要なツールですが、検索性の低さ、システム間連携の不足、権限管理の複雑さ、高額なコストなど、多くの課題を抱えています。

これらの課題を解決する新しいアプローチとして、クラウドストレージ、エンタープライズサーチ、ワークフローシステムを組み合わせた文書管理の仕組みが注目されています。この仕組みは、高速で高精度な検索機能、複数システムの横断検索、既存のアクセス権限の踏襲、大幅なコスト削減といった多くのメリットをもたらします。

特にエンタープライズサーチの導入により、従来は各システムに埋もれていた情報が一度の検索で見つかるようになり、業務効率が飛躍的に向上します。情報へのアクセス時間が短縮されることで、社員はより創造的な業務に時間を使えるようになり、組織全体の生産性向上につながります。

「Neuron ES」のような高性能なエンタープライズサーチを活用することで、既存のクラウドストレージやシステムを最大限に活用しながら、検索体験を劇的に改善できます。
文書管理の方法を見直し、より効率的で柔軟な情報管理環境を構築したいとお考えの企業は、ぜひこの新しいアプローチを検討してみてはいかがでしょうか。

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