Boxのファイル検索における主な機能と全文検索における1万バイトの仕様
カテゴリ:技術課題・解決法
Boxは世界で100,000社の企業や組織、そして日本では1万社以上(2022年8月時点)が採用する大手クラウドストレージサービスです。セキュリティの高さや高い拡張性には定評があり、メインで利用するオンラインストレージサービスとして利用する企業も増えています。
しかし、Box内でファイル検索を行う場面において「検索方法がわからない」「ファイル検索で表示されないファイルがある」など、苦労した経験はないでしょうか。
本記事では、クラウドストレージ「Box」に焦点を当てて、検索の操作方法、Boxのファイル検索における課題、そしてその課題を解決する手段をご紹介いたします。
- 「Box」の全文検索を実現する企業内検索システム「Neuron ES」
- エンタープライズサーチ「Neuron ES」は、ファイルサーバや社内ポータルといったオンプレミス環境だけでなく、クラウドストレージ「Box」を含めたファイルの全文検索を実現する企業内検索システムです。本資料は「Box」導入企業における検索システムの活用方法や具体的な導入事例をまとめた資料です。ぜひご覧くださいませ。
Boxとは
冒頭でもご紹介しましたが、Boxは世界で100,000社の企業や組織、そして日本では1万社以上(2022年8月時点)が採用する大手クラウドストレージサービスです。特にセキュリティの高さには定評があり、社内のデータストレージとして、ファイルサーバや他のクラウドストレージから移行する企業も少なくありません。
▼クラウドストレージ「Box」公式サイト
https://www.box.com/ja-jp
Boxが企業を中心に普及した理由は、企業のストレージサービスに必要な機能を、ほかのクラウドストレージよりもいち早く備えていたことではないでしょうか。
今や様々なサービスで利用される「二段階認証」機能を「Box」は従来から採用しています。二段階認証とは、通常の「ID・パスワード」に加え「SMS認証」を要求する機能のこと。ログインするには事前に認証しておいた携帯電話が手元に必要となるため、一定のセキュリティが保てます。
このほかに、Boxはシングルサインオンにも対応。シングルサインオンとは、一度ログイン状態となれば、事前に認証しておいた別のシステムにもログインできる仕組みのことです。セキュリティを一定以上に担保しつつ、連携したほかサービスへのログインの手間をカットできるため、様々な業務をシームレスに遂行することが可能となります。
もちろんBoxが評価される理由は、これらご紹介した機能だけに限りません。しかし、今や他の様々なサービスで当たり前に使われているセキュアな機能をいち早く取り入れていることが、多くの企業で利用される背景です。
では本題に戻り、Boxのファイル検索について詳しく解説します。
Boxのファイル検索
Boxでは、ファイル・フォルダをキーワードで検索できます。
具体的な手順をご紹介します。
1.検索バーにキーワードを入力
まず、Boxのヘッダー中央の検索バーにキーワードを入力します。
上記画面キャプチャは「Box」公式サポートサイトより引用
キーワードの入力中でも、候補のファイル・フォルダが検索結果に表示されます。
キーワード検索にヒットするファイル・フォルダをすべて表示したい場合は、キーワード入力後にEnterを押すか、「すべての結果を表示(上図では、See All Results)」をクリックします。
2.フィルタ機能
また、検索にはフィルタ機能(絞り込み)があります。
上記画面キャプチャは「Box」公式サポートサイトより引用
利用できるフィルタは「種類」「変更日」「最終更新者」などです。
下のキャプチャのように、一度検索結果を表示してから、さらに詳細にフィルタの条件(絞り込み条件)を設定できます。
上記画面キャプチャは「Box」公式サポートサイトより引用
Boxのファイル検索における主な機能
Boxの基本的なファイル検索方法について先述しましたが、他にも次のような細かな検索機能が利用できます。
検索候補の提案 | 誤字脱字がある場合に検索候補を提案する |
---|---|
完全一致検索 | 文字の並び順が一致する結果を表示する (キーワードに「” “」を入力して使用する) |
AND検索 | 両方のキーワードを含む結果のみを表示する (キーワードの間に「AND」を入力して使用する) |
OR検索 | いずれかのキーワードを含む結果を表示する (キーワードの間に「OR」を入力して使用する) |
NOT検索 | NOTにつづくキーワードを含むファイル・フォルダを除外して結果を表示する (除外したいキーワードの前に「NOT」を入力して使用する) |
なお、「AND検索」「OR検索」「NOT検索」を用いる場合は大文字で入力する必要があります。
小文字での入力や、大文字と小文字を組み合わせた入力では機能しません。
Boxのファイル検索における課題
多くの企業で利用されるクラウドストレージのBoxですが、下記に挙げるファイル検索に関する課題も存在します。
・全文検索における1万バイトの壁がある
・Box以外のストレージは当然検索できない
全文検索における1万バイトの仕様
あまり知られていませんが、実はBoxの検索機能には全文検索における「1万バイトの仕様」が存在します。
全文検索とは、ファイルの中身すべてから検索する機能のこと。つまり、Boxは全文検索に対応しておらず、1万バイト超えのファイルは1万バイト内に含まれる内容しか検索の対象にはならないのです。
なお、1万バイトとは、Wordファイルにおける2〜3ページ分(マルチバイトなど日本語の5,000文字相当)に相当するデータ量のため、通常業務でもそれ以上のデータを扱うことは珍しくありません。
例え1万バイト以降に検索したいキーワードが含まれていたとしても、検索結果には表示されないため「そもそも検索にヒットするファイルがない」のか「1万バイト以降に実はキーワードが含まれている」のかを検索者は判断できません。
Box以外のストレージは当然検索できない
二つ目はBoxに限られた話ではありませんが、Boxの検索はあくまでBox内でのファイル検索に限られるため、Box以外に利用する社内のストレージを含めた検索はできません。
もちろんこれは当たり前のことですが、業務においてどこに保存されているか分からない資料やデータを探す必要がある場合、利用するストレージをそれぞれ検索しなければならないため、情報を探すのに時間がかかります。
社内の情報がすべてBox内に存在していれば問題はありませんが、ファイルサーバやWEBサーバ、その他データベースなど、社内に情報が分散されている場合、Boxだけの検索で欲しいファイルが見つかるとは限らないのです。
Box内のファイルの全文検索を可能とする企業内検索システム
こうしたBoxの検索にまつわる課題を解決する方法として、提案したいのが「企業内検索システム」です。
企業内検索システムは、複数のファイルサーバに加え、 Boxなどのクラウドストレージ、WEBサーバ(社内ポータル)、社内DBなどに保存されているファイルを横断的に一括で検索できる便利な仕組みです。
Box内のファイルも1万バイトを超えて全文検索が可能
弊社ブレインズテクノロジーが開発・提供する「Neuron ES」は、Box内に保存されたファイルの全文検索を1万バイトを超えて可能とします。(前述した通り、Boxの検索は各ファイルの1万バイトまでの情報しか検索できないが、Neuron ESならその制限を無くすことができる)
そのため、検索に漏れが出ることはなく、キーワードを含むファイルを確実に見つけられるため、過去の不具合事例やトラブル事例といった製品やサービスの品質に繋がる情報の検索や、社内規定などの情報をすぐに見つけられるようになります。
キーワード検索によって社内の情報に気軽にアクセスできるため、これまで存在すら知らなかった情報に辿り着けるため、従業員全体のナレッジ向上にも役立ちます。
また、全文検索ができることで「検索に引っ掛からなければ探したい情報はそもそも検索対象に存在しない」といった諦めにも繋がるといった話もよく聞きます。
Boxを含めた横断検索が可能
一般的にクラウドストレージやファイルサーバに保存されたファイルを検索する場合、各ストレージごとにしかファイル検索はできないため、検索に時間がかかります。
企業内検索システム「Neuron ES」であれば、複数のファイルサーバや今回紹介する「Box」を含めたクラウドストレージ(そのほかSharePoine OnlineやDropboxなど)、社内ポータル、社内DB、NotesDB等に保存されているファイルを一度に横断的に検索できます。
まるで日常でインターネット検索をするように、社内の情報も同じように検索できるようになるのです。
Boxの検索を効率化する企業内検索システムの導入事例
弊社が開発・提供する「Neuron ES」をお使い頂く企業様の中にも、実際にBoxを含めた横断検索を推進し、従業員の業務効率化を実現する事例も多数ございます。
固有の企業様のBox利用についての言及は行っておりませんが、下記導入事例にございます企業様の中には、一部Boxを利用する企業様も含まれております。
参考:企業内検索システム「Neuron ES」導入事例のご紹介
まとめ
今回は多くの企業で利用されているクラウドストレージ「Box」のファイル検索の機能や検索における課題、そしてそれを解決する企業内検索システムについてご紹介しました。
Boxはデータの共有の利便性だけでなく、二段階認証機能やシングルサインオンなどを備えたセキュリティの高いストレージとして国内外から定評があり、支持されているクラウドストレージです。
ただし1万バイトを超える全文検索に対応していないなど、検索における課題も存在します。
「Neuron ES」などの企業内検索システムを導入すれば、Boxの弱点を補えるだけでなく、ファイルサーバやWEBサーバ、社内DB、その他クラウドストレージなどの横断検索も可能となり、業務効率化や従業員のナレッジ共有にも繋がります。
企業内検索システムにご関心ございましたら、下記弊社ホームページまでお問い合わせください。
▼企業内検索システム「Neuron ES」
https://www.brains-tech.co.jp/neuron/
- 「Box」の全文検索を実現する企業内検索システム「Neuron ES」
- エンタープライズサーチ「Neuron ES」は、ファイルサーバや社内ポータルといったオンプレミス環境だけでなく、クラウドストレージ「Box」を含めたファイルの全文検索を実現する企業内検索システムです。本資料は「Box」導入企業における検索システムの活用方法や具体的な導入事例をまとめた資料です。ぜひご覧くださいませ。
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