過去トラの効率的な検索は企業の製品・サービスの品質向上に影響
カテゴリ:ナレッジマネジメント
企業内に蓄積された過去トラ(過去トラブル)を事前に確認することで、トラブルを未然に防いだり、業務の効率化が実現できます。もちろん、実際にトラブルが発生した際も、類似の過去トラを素早く見つけ出すことで、適切な対処がスピーディに行えます。
しかし、多くの企業が抱える問題として、膨大に蓄積された過去トラの資料やデータベースから素早く探すことができず、せっかく社内に有益な情報があってもそれを活かしきれていないという場面もあるかと思います。
今回は「過去トラ」をテーマに、過去トラを活用するメリットやそれら情報のまとめ方、そして膨大な過去トラから素早く目的の情報を探し出す方法をご紹介します。
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過去トラとは
過去トラとは、過去のトラブル事例という言葉を省略したビジネス用語(製造業などで多く利用される)であり、過去の品質不具合に関する詳細や、そこから得た知見をアウトプットした資料またはデータベースのことを指します。
実際にトラブルやミスの発生後の報告書としてまとめることもあれば、ヒヤリハットで実際にトラブルやミスが発生しなくとも、知見として残しておく場合もあります。
企業によっては、こうした過去トラをすぐに参照できるような環境を整備をしたり、報告会などで別の社員にも共有し、組織として今後の業務に活かすなどの取り組みを行っています。しかし実際には、過去トラを有効活用できている企業は少ないのが現実です。
過去トラを活用するメリット
冒頭でも紹介しましたが、社内に蓄積された過去トラの情報を素早く探し出すことで、以下のようなメリットが得られます。
- トラブルを未然に防ぐことができる(予習)
- トラブルから得た知見の他の業務への応用(横展開)
- トラブルが起きてしまった際のスピーディな対処(対応)
- 本人以外に知見を他者に共有できる(共有)
- 次世代の社員に知見として残すことができる(伝承)
特に過去トラを活用するメリットとして大きいのは、情報をまとめた本人だけでなく、他の社員や将来入社してくるであろう次世代の社員にも、その知見を共有・伝承できる点です。
人材不足や世代交代などの問題を抱える多くの企業にとって、過去トラを活用することは、これら課題への有効なアプローチとなるはずです。
過去トラ情報のまとめ方
過去トラを有効的に活用するには、情報のまとめ方にも工夫や注意が必要となります。他の社員がその情報を見た場合でも参考となるような情報でなければなりません。
過去トラをまとめるのに一般的な資料フォーマットはありませんが、少なくとも以下のポイントに注意して情報を整理すると良いでしょう。
- 発生した年月日:後に最新の情報ではなくなる可能性を考慮する
- 対応者:社内で誰に確認をすれば良いかがすぐに分かるようにする
- タイトル:トラブルや不具合の事象を概要的に分かるようにする
- 概要文:本文内容を全て読まなくとも、概要で理解できるようにする
- キーワード・タグ:トラブルや不具合に関する用語に別の表現がないか確認し、あれば想起できる範囲で本文中の最後にまとめて入れておく
- 図解・写真:できるだけ写真や図解ですぐに理解できるようにする
- まとめ:今回のトラブルや不具合からどのような知見が得られたのかを記載する
発生した日付
過去トラの内容によっては一度作ったら終わりではなく、定期的にアップデートすることも重要です。あるいはトラブルや不具合の事象によっては、解決法や要因が新たに見つかるなど情報が陳腐化していく場合もあるでしょう。
それらを踏まえ、過去トラの情報として発生した日付はできるだけ冒頭部分に分かりやすく記載しておく必要があります。
対応者
トラブルや不具合を起こした関係者や情報をまとめた人の名前またはチーム・部署等は、可能であれば明記した方が好ましいです。後にその情報を発見した社員からすると、誰に(どこに)確認すれば良いのかがすぐに分かるからです。
タイトル
タイトルで直感的に発生したトラブルや不具合が想起できると、情報の発見がスムーズになります。発生日付や案件名(プロジェクト名や顧客名など)などもセットで入れておくのも良いでしょう。
概要文
過去トラ情報の冒頭では、トラブルや不具合についての概要文を200〜300文字程度でまとめると良いでしょう。情報を確認する時間が取りづらい場合や早急な対応を行いたい場合に有効です。
本文
本文を書く際に注意したいポイントとしては、トラブルや不具合に関連した用語として”別の表現が無いか”を探しておくことです。出来るだけ想起し、本文内に括弧書きで別名を表記するか、文章の末尾などに「タグ」のようなイメージでまとめておくと、後に情報を検索する場面で探しやすくなります。
というのも、過去トラを検索する場面として、具体的な内容で素早く情報を確認するケースもあれば、情報が存在するかどうか分からないが予習的に確認しておきたいなどのケースもあるからです。
特に専門用語や技術用語は、同じものを指していても別の表現が存在したり(リポジトリ=ストレージ、工場=製作所、油圧ショベル=ユンボ など)、省略されるケース(トレーサビリティ=トレサビ)もあります。これらの用語をできるだけ本文を書く際に想起しておき、過去トラの情報内に一回だけでも良いのでキーワードとして表記しておきましょう。
こうすることで、後にキーワードによる全文検索*をかける際に、過去トラが見つけやすくなります。(全文検索:資料の中身すべてを対象にした検索のこと)
図解・写真
トラブルや不具合の内容を伝える際は、分かりやすい図解や写真を用いると、すぐにその内容が理解できます。
機械や設備等のトラブルであれば、見た目では分からないケースも多いため、システム構成図などを用いて、その関係性を示しながら図解で事象を示すべきですし、明らかに目で見て分かるような不具合(水漏れ、油漏れ など)であれば、その写真(撮影できなければイラスト等の作成)を過去トラ情報の中に入れておくと、第三者が見てもイメージしやすくなります。
まとめ(得られた知見)
過去トラの最後には、今回のトラブルや不具合から得られた知見をまとめます。こうした知見のまとめは、過去トラの中でも重要な要素で、他の社員がこの情報を見た際に同様のトラブルや不具合を起こさない、あるいは他の業務にもその知見を応用するといったことに繋がります。
内容次第では、冒頭の概要文にも得られた知見を簡潔に入れておくと、最後まで読まなくとも、すぐに確認できるので良いでしょう。
企業内検索システムで膨大な過去トラから目的の情報を検索
社内にある膨大な過去トラの資料やデータから目的の情報を素早く探すには、スピーディかつ漏れなく検索できる環境を整備しなければなりません。
スピーディに情報を検索できることで、仮に一回で情報に辿り着けなかったとしても、検索のキーワードを変えて検索にトライすることも可能となります。(検索に時間がかかると途中で検索を諦めてしまうため)
また社内の資料やデータから漏れなく検索できることで、情報の見落としを防ぐことが可能です。(検索キーワードは合致していたものの、すべての情報が出てこず見つけ出せないケース)あるいは、検索しても情報がヒットしなければ、そもそも社内に情報が存在しないことが判明します。(情報が存在しないことがすぐに分かるのも重要)
これら、検索のスピードと漏れのない検索(全文検索)が実現するのが、企業内検索システムです。
過去トラのスピーディかつ漏れのない検索を実現する「Neuron ES」
弊社ブレインズテクノロジーが開発・提供する「Neuron ES」は、製造業を中心に多くの導入実績を誇る企業内検索システム(通称:エンタープライズサーチ)です。(導入事例はこちら)
ファイルサーバーや社内ポータル、社内DBといったオンプレミス環境だけでなく、Box・SharePoint Online(MS365)・Dropbox・Google Driveなどのクラウド環境も対象に横断的な検索かつ全文検索が可能です。
保存場所を意識することなく、素早く社内の欲しい情報に辿り着けるため、従業員の業務効率化・生産性向上に貢献します。
利用する従業員は、普段利用するブラウザから、インターネット検索のように過去トラを含む社内の資料やデータが検索でき(閲覧権限は各ストレージから引き継ぐため安心してご利用いただけます)、検索結果においても、サムネイル・プレビューによってファイルの内容をその場で直感的に確認することが可能です。
数百TB(容量)・数億件(文書数)といったデータ容量からでも高速なレスポンスを返す実績もあり、大容量・大規模といった検索対象を特に得意とし、ストレスフリーな過去トラを含む社内情報の検索環境を整えることが可能です。ご関心ございましたら、ぜひ一度お問い合わせください。
▼企業内検索システム「Neuron ES」
https://www.brains-tech.co.jp/neuron/
まとめ
本記事では、過去トラを利用するメリットや有効的なまとめ方、そして企業内に蓄積された過去トラから素早く目的の情報に辿り着くための企業内検索システムをご紹介いたしました。
過去トラは作るだけでは価値はありません。その情報を他の社員が閲覧し、同じトラブルやミスを起こさない、あるいは他の業務に応用することで本来の価値が生まれます。
そのためにも、スピーディかつ漏れなく社内の価値ある過去トラが検索できる環境の構築をぜひご検討してみてはいかがでしょうか。
▼企業内検索システム「Neuron ES」
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